ディプロマット屋根とは?

豆知識

ディプロマット屋根とは、アメリカのカリフォルニア州で量産されている屋根材で、自然石粒ジンカリウム鋼板製屋根材と呼ばれます。
金属系屋根材の一種で、ガルバリウム鋼板と同等以上の耐久性があるジンカリウム鋼板の表面を自然石粒でコーティングしています。
ディプロマット屋根のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

・ディプロマット屋根は、ジンカリウム鋼板の上に何層もの被膜や塗装でコーティングされています。そのためメンテナンスなしで50年前後という高い耐久性があります。保証も30年付いています。

・他の金属屋根と同じく軽量のため、耐震性も高くなります。瓦と比べおよそ7分の一の重量です。

・下地に強く固定できるインターロッキング工法により、風速80メートルまで耐えられる実験を行っています。日本の台風では伊勢湾台風が風速45.4メートル(最大瞬間風速55.3メートル)です。

・ガルバリウム鋼板に比べ、遮音性、断熱性が高くなります。これは、表面に加工された自然石粒の効果によります。さらに金属屋根の弱点であるサビにも強いです。

・屋根の葺き替え工事はもちろん、新築でもカバー工法でも利用できます。

・不燃材料ですので耐火性が高いです。

・表面が自然石粒のため、塗装の屋根と比べると色褪せや変色のリスクが少ないです。デザイン性を長期間にわたって維持することができます。

デメリット

・ガルバリウム鋼板と比べると価格が高く、日本では知名度が低く、あまり普及しているとはいえません。住宅メーカーやリフォーム会社でも取り扱う業者はまだ多くはありません。

・ガルバリウム鋼板と比べて断熱性は高くなりますが、瓦と比べれば低いため、別途で断熱材の施工が必要なケースがあります。

・ディプロマット屋根は横葺きのため2.5寸以上の勾配屋根に施工できます。勾配が緩い屋根には施工できないことがあります。ガルバリウム鋼板は縦葺きで1寸以下でも施工できることがあります。

・表面コーティングされた自然石粒のため、塗装のメンテナンスが不要になりますが、反面、塗装が出来ないため、素材の寿命がくれば葺き替えなどの大がかりな工事が必要になります。

・30年の保証が付いていることをメリットとして述べましたが、保証対象は製品の性能に対してです。施工の保証をするものではありません。

まとめ

ディプロマット屋根について解説しました。屋根材としての性能面は非常に高い評価がされています。日本国内でまだ馴染みがないところが弱点ですが、今後普及していく可能性はじゅうぶんありそうです。

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