カバー工法の工程について

豆知識

カバー工法とは既存の屋根材の上から新しい屋根材を重ねてリフォームを行う工法です。屋根葺き替え工事に発生する屋根材の廃棄や解体工事がない分、比較的低価格で屋根リフォームを行うことができる為人気の高い修理方法です。

ここではカバー工法の実際の作業工程をご紹介します。

大まかに下記の工程で工事を進めて行きます。

1足場の設置
2棟板金の撤去
3防水シート(ルーフィングシート)を敷く
4新規屋根材設置
5棟板金、換気棟の取り付け
6シーリング工事

 

1足場の設置

カバー工法だけではありませんが高所作業になる為足場の設置を行います。
また足場周りには養生シートを張ります。養生シートは工事中のホコリやゴミ、金属片などが近隣へ飛散しないよう防止をします。

 

2棟板金の撤去

最初に棟板金の撤去を行います。【棟(ムネ)】とは屋根の一番上を指します。棟板金という名前の通りその棟部分に取り付けられている板金の事を棟板金と呼びます。一度外した棟板金は再利用することはありませんので廃棄します。
その後棟下地と呼ばれる下地を取り外していきます。ここで腐食が無いか等を確認し傷みが激しい場合は屋根葺き替え工事も検討する必要があります。

 

3防水シート(ルーフィングシート)を敷く

上記棟板金と棟下地を取り外したら防水シートを既存の屋根材の上から覆いかぶせる形で敷いていきます。
防水シートは雨漏りを防ぐためにとても重要な資材です。屋根の低い所(軒先)から高い所(棟)向かって敷き詰めます。
この防水シートは住宅の施工に使うものでも沢山の種類が販売されています。施工後に見えない部分ですので軽視しがちな業者もいますが屋根自体の耐久性にも関わる大切なものなので屋根やその施工に合った種類のシートを選択することが大切です。

 

4新規屋根材設置

防水シートを敷いた後は新しい屋根材を設置していきます。
カバー工法では「ガルバリウム鋼板」という屋根材が多く利用されています。特徴としては軽量かつ耐久性に優れており扱いやすい屋根材となっています。ガルバリウム鋼板にも様々な種類とメーカーがあるのでそれぞれの特徴やコストを考えて最適な屋根材を選びましょう。

 

5棟板金、換気棟取り付け

新規の屋根材を設置したら換気棟を取り付けます。
換気棟とは屋根の上部に取り付ける換気させる為の部材を指します。
室内の暖かい空気を室外に放出し湿気を溜めないための重要な部材となります。
湿気を溜める事で屋根内部の木材部分を痛めてしまう可能性があるので雨の多い日本では特に取り付けるメリットがあり結果的に断熱効果、屋根の耐久性向上に繋がります。
ちなみに換気棟は後で取り付けることも可能です。カバー工法の工事の際にもご相談ください。

 

6シーリング工事

仕上げに板金と屋根材のつなぎ目で雨漏りがしやすい個所にシーリング材を充填していきます。真水の侵入を防ぐ効果があり屋根以外でも室内の水回りに使われているのを目にしたことがあるかと思います。コーキングとも呼ばれそちらの方が馴染みがあるかもしれません。

以上でカバー工法による屋根修理は完了です。

 

カバー工法の注意点

カバー工法はコストを抑えながらまるで新築のような屋根にリフォームすることができる魅力的な工事です。しかし屋根を根本的に修理する工法ではありませんので長期的に家の寿命を考えるとある程度築年数の経った建物ですとカバー工法より葺き替え工事を選択したほうが良い場合もあります。
迷われたらまずプロにご相談ください。
最適な施工プランをご提案いたします。

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